尾崎紙工では、どんな種類の金版で箔押ししていますか?
金版とは、箔押しに使用するハンコの役割を果たす版の事ですが、
主に金属を腐食させる技術によって制作されています。
どんな素材に箔押しするか、どれくらいのロットがあるのか。
によって、使用する金版が違います。よく使用されるものを、
いくつかご紹介します。
腐食版

マグネシウム・亜鉛・銅などの金属板を腐食液に漬け込み、不要な部分を熔解(腐食)させることにより、写真・文字・デザインなどを浮き立たせる彫刻技術です。
低コストなのと、比較的制作期間が短時間で済むため、印刷業界ではほとんどこの方法で金版を制作しています。

腐食技術について、詳しくはSakae Plusさんのページへ
>>>コチラ
マグネシウム版
金版の中では最も低コストです。非常に軽く加工しやすいので、金版の制作にかかる時間が短いのも良。ただし、酸化しやすい材質ですので管理に注意が必要です。
小〜中ロットの商品や、「2003年」等、年号が入って毎年変わる商品などに適しています。
コスト ☆☆
耐久性 ☆☆☆
銅版
コストに対して耐久性と精度が高く、非常にシャープな表現ができます。長期の保存が可能なため、大ロットのもの、長期間再版が予測されるものに適しています。竹などに箔押しする場合にも銅板が適しています。
さらに高精度・高コスト・高耐久性の真鍮版もあります。
コスト ☆☆☆☆☆
耐久性 ☆☆☆☆☆
空押し版
空押し版という金版は、実は存在しません。
色箔を使わないで、金版に熱を加えて紙を凹ませる事が空押しですので、マグネシウムや銅などの凸版を仕様します。
簡単に言うと、箔押しの箔なしバージョンということです。
コスト
耐久性
浮出し版(マグネシウム凹版+樹脂凸版)
文字やデザインなどを浮き上がらせたい場合は、凹凸のセットの金版を使用します。
2つの版を作るため、コストが上がってしまいます。ですが、印刷では表現できない立体的な風合いが得られるため、デザイナーさんに特に人気があります。
コスト ☆☆☆☆☆
耐久性 ☆☆☆
彫刻版(肉盛り版)
金属を腐食させて版を作るのではなく、マシニングによって彫刻するため、超高精度。ただしコストはめちゃめちゃ高いです。
箔との接着面に凹凸を彫刻(肉盛り版と言います)できるので、1度で箔押しと浮出しの両方の効果を得ることも可能です。
コスト ☆☆☆☆☆☆☆☆
耐久性